ハノイ-ホーチミン・シティー間の全長1726キロにわたって延びる
南北縦貫線いわゆるベトナム統一鉄道。 本当なら南北全行程を鉄道で突っ切ってみたいという野望があったが さすがに限られた旅の日程上 30時間も鉄道に乗りっぱなしというわけにもいかず ハノイ-ホーチミン間にある他のいろいろな地にも足を踏み入れることから ベトナム中部最大の街ダナンまでベトナム鉄道の旅。 ベトナム・ハノイ到着後現地にてチケットを購入したのだが どうにもこうにも話が通じなくて苦労した末に 出発地ハノイ駅のチケット窓口でなんとか購入。 ハノイ駅19:00発 寝台急行列車で約16時間。 ダナン駅翌日11:00ごろ着・下車(正確な時刻は未確認) 1時間遅れが定刻とさえ言われるタイの鉄道と違い 列車の運行は意外にもかなり正確で遅れることはないと言われるベトナム鉄道。 列車が到着するまで駅の待合室で待ち 頃合いを図って改札らしきところで係員にチケットを見せる。 ハノイ駅が始発駅なので 停車している列車の中から列車番号を確認して自分の乗る便を探す。 これを誤ったら一大事。 さて乗車。 乗車した途端 車内に立ち籠める「負のオーラ」のようなものを全身ビンビンに感じて 不覚にもビビってしまう。 本能的に 「こりゃなんかヤバい」 と身の危険を感じる。 もしかしたらバイクとの交通事故に匹敵しようかというくらいの(過去記事:『交通事故!』参照) 青年海外協力隊任期中最大級に身を危険を案じる危機感。 (実際、交通事故のときは危険を察知する間もなく後ろからドカンッ!だったし) 寝台の室内を覗くと 驚くことに両側3段ベット。 つまり個室に自分と見ず知らずの怪しいベトナム人を含む 合計6人と一夜を共にしなければならない想定外の状況。 ちょ・・・っと。 個室のドアを開いたが入ることを躊躇して 車両の端にてしばし気持ちの整理。 歯を磨く。コンタクトレンズを外す。用を足す。手を洗う。顔を洗う。 ふぅ・・・と深く息をついてココロを落ち着かせる。 そして仕切り直して入室。 自分は3段ベッドの最上段。 部屋の中は真っ暗。 他の人はもう寝ているのか。 ハシゴはない。 下段中段のベッドをよじ登り自分の居場所に到達。 とやかく言っているヒマもなく就寝。 荷物の盗難に遭わないように抱いて寝る。 翌朝、車内がにぎやかになって目を覚ます。 明るくなってようやくホッとする。 一晩過ごした自分の居場所を落ち着いて確認。 3段ベットは組み立てられたまま。 座る場所はなく かと言ってベットの上で座ろうにも天井にアタマが閊えるので 強制的に横になって寝ているしかない。 そんなベッドも硬い板上にシーツが敷かれているだけ。 個室内での居心地の悪さに耐え切れず 外へ出て窓からの景色をボーっと眺めて気を紛らす。 そろそろやってくる降車のタイミングに備える。 今どこを走っているのかよく分からない上に 目的地ダナン駅は終着駅でないため 客車乗務員に「ダナン駅(ガ・ダナン)」と伝えておく。 目が合うたびに「ダナン駅(ガ・ダナン)」としつこく繰り返す。 そんなこんなでダナン駅到着。 緊張感あふれる16時間の鉄道の旅。 ようやく列車の外へ脱出できて えも言われぬ負のオーラ漂う空間から解放された時は やれやれホントにホッとした。
by satoshi_0813
| 2010-12-28 22:31
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