2010年 06月 22日 ( 1 )
ボランティア報告書 第3号
派遣ボランティアは派遣期間2年間(自分は現職参加なので1年と9カ月間)で
計5回「ボランティア報告書」を定期的にJICAに提出することになっています。

今回は赴任後12カ月の第3号報告書。

1 活動の進捗状況

 <基礎学習的活動>
  学力の補てんを図り学習を楽しむ素地・態度や学習習慣を身につけるため、
  子どもたちの宿題の学習支援を行っている。
  またフラッシュ百まい足し算を使って簡単な算数的活動に取り組んで
  ゲーム感覚で基礎計算能力を身につけるよう支援している。
  その他子ども個々に応じて学習補てんを行い、できる喜びを感じ自信を養うよう支援していく。

 <スポーツ・体育的活動、遊びの指導>
  日ごろから行うスポーツとしてサッカーやフットサルをする子どもたちが多いが、
  それ以外にバスケットボールを取り入れて、みんなで楽しめるスポーツなどの拡大を図っている。
  その他ボール遊びなど自由時間に子どもたちが楽しめる簡単な遊びを子どもたちに紹介し広げている。

 <グループレクリエーション的活動>
  集団での遊びやペアでの手遊びなどグループワーク、ペアワークに取り組んできた。
  子どもたちの中に仲間と一緒に楽しむ様子が見られるようになってきた。
  しかし、自分中心の意識はいまだ強く、集団の一員として仲間とともに協力することや
  相手をいたわる態度は子どもたちにまだ不足しているところであるため、
  これから一層の活動の展開が必要となると考える。


2 着任後1年時点の活動結果と課題及び課題に対する解決案

 現時点でまだ自分が思い描いている活動イメージとは遠い部分がある。
 しかし限定的であるが上で述べたように活動に参加する子どもたちに少しずつであるが
 変化が見られると感じつつある。

 課題としては、カウンターパートとのコミュニケーション不足が挙げられる。
 カウンターパートと話をしてもこちらの要望を聞き入れてくれず
 一方的に配属先の都合を押しつけられて話し合いにはなない状況に辟易して
 徐々にこちらからコミュニケーションをとることに消極的になっている。

 そもそも赴任当初から配属先の協力はほとんどなく、自分が子どもたちに行う活動に関心はなく、
 協働で活動を行うという姿勢は皆無であり、ボランティアひとりに任せっきりで放置状態である。
 人材としての自分がはたして配属先にとって本当に必要とされているのか疑問の念が拭えず、
 ボランティア要望書にミスマッチがないのだろうかと思うばかりである。

 自分自身のボランティア活動に対するモチベーションの維持に苦労している現状ではあるが、
 活動の対象となる子どもたちのために自分ができることを地道に重ねていき、
 今後いつしか配属先が自分の活動にわずかでも理解・協力が得られることを期待していく。


3 現地支援制度活用計画

 現時点で現地支援制度を活用した活動の予定・計画はない。


4  社会的格差に関する所見

 (1)貧富格差

 タイにおける経済成長がもたらした社会の急激な発展により、
 その急激な変化に対応できた上層・中間層と対応しきれていない下層・農民の所得格差が拡大している。
 空のプラスティックコップを置いて子どもや身障者が道端で物乞いをする姿を見ると
 特に下層部の底上げや社会的弱者への支援がこれからのこの国の課題であると感じる。
 またタイには相続税・贈与税がなく、貧富格差の拡大と貧富層の固定化を招いている原因であると考えられる。

 さらにタイにおける貧富格差の特徴として地域間格差(都市部と地方の経済格差)が挙げられる。
 タイにおける経済成長は外資系企業が大量に参入した外的要因が大きく貢献したとされ、
 その恩恵を受けた都市部とそうでないその他の地域での格差が拡大したと言える。
 地域間経済格差は、生産性の高い製造業に特化している都市部と
 生産性の低い農業に依存している地方との産業構造の違いによって生まれた。

 (2)ジェンダー格差

 少なからず歴史・伝統・宗教から「女は中、男は外」という根強い考えが
 タイ社会でステレオタイプとして根付いている。
 しかし現代においては女性が経済活動に参加することに抵抗の少ない社会を形成しつつあり、
 タイの女性が(むしろ男性)よく働いている姿を目にすることが多く、
 日本の女性よりも社会進出しているというイメージを感じる。

 タイ人の生活に根強くある仏教の教え(女性は家族や社会のために働くことで徳を積むという考え)が
 女性の労働参加を駆り立て、社会進出をもたらしていると言われる。

 タイにおいて女性の社会進出は盛んであるといえ、
 女性の労働力率は、地域、年齢層、婚姻状況からも大きく変わってくる。
 むしろジェンダー格差以上に、同じ女性でも貧富格差や教育格差によって
 社会的地位に付ける者とそうでない者といった労働格差が生まれていることが
 問題であるように感じる。

 活動先においては、男女比率は女性の方が格段に多い。
 また首脳陣をはじめ役職についている割合は女性陣がほとんどを占めている。
 男性陣はのんびりとおおらかに仕事をする一方で、
 女性陣の方がバリバリ取り組んでいる印象がある。

5 その他特記事項「受入国の食事」

 タイ料理の主食は米(タイ米)が広く食べられている。

 肉類は鶏肉と豚肉が中心で牛肉はそれほど多くない。
 魚は川魚が一般的で主に揚げ物として料理される。

 味付けの基本は魚醤(ナンプラー)、あと日本の味の素も加えることが多い。
 さらに小粒の唐辛子などの香辛料、パクチーなどの香草を頻繁に用いる。
 辛味・酸味・甘味を組み合わせて複雑な味覚を作り出しているのが美味とされるため、
 食堂などではナンプラー、粉唐辛子、唐辛子の酢漬け、砂糖が入れられた容器のセットが置かれ、
 出された料理にさらに自分好みの味付けに調味してから食べることが一般的である。

 果物の種類は豊富で、
 マンゴー、パパイヤ、パイナップル、バナナ、スイカ、ドリアン、ココナッツなど、さまざまである。

 一般的に家で料理を作って食べるよりも、
 市場や屋台へ食べに出かけたり、料理を持ち帰って食べたりすることが多い。

 食事の作法として、スプーンとフォークで食べることが通常であり、
 麺類を食べる時などには箸を使用することがある。

 1人前の量が日本に比べると少なくてもの足りないが、
 その分、お腹がすくと果物、お菓子、串物、揚げ物などの軽食を間食として補うことが多いようである。



以上。

次回報告書第4号は赴任後18カ月になります。
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by satoshi_0813 | 2010-06-22 00:53