タイの遺跡と言えば
世界文化遺産でもあるアユタヤ遺跡やスコータイ遺跡が有名だが タイのアンコール・ワットとも言われる代表的なクメール遺跡が ナコン・ラチャシマから東北に約60キロほど離れたところにある。 ピマーイ遺跡。 未来の世界文化遺産。 なんて自分勝手に考えてみる。 確かにタイのアンコール・ワットと言われるだけあって カンボジアのアンコールワットと似るところがある。 遺跡公園のちょっと片隅にある 赤いラテライトを組みあげた回廊。 そこに入ると まるで、かくれんぼをし放題な空間。 当時この空間で どのようなことが行われていたのか 想いを馳せてみると 荘厳で神秘的な空気を感じる。 他の観光客の雑踏にもめげず なんとか遺跡とふたりっきりの対話の空間の確保に努める。 遺跡の中心には 白色砂岩で造られた高さ28メートルのクメール様式の仏塔。 その巨大さに目が奪われがちだが 堂内入り口や仏塔上部に施されている彫刻も目を見張るものがある。 ピマーイ遺跡公園内には 芝生が植えられ美しく手入れされているが 空の蒼さと芝生の碧が 無味乾燥な石がちな遺跡の建造物を彩り映えさせる。 太陽が織りなす光と影の演出もなかなか憎い。 まるで名画の1枚のよう。 石の肌触りやぬくもりを確かめながら 一歩一歩踏みしめながら いつもより重力と密度のある空間で 音なき音に耳を傾け 見えないものに目を凝らす。 そんな自分の遺跡の味わい方。 じっくり遺跡に自分を置いてみると 当時の人たちの信仰にかける情熱が 1000年の時を超えて甦ってくるよう。 そんなわけで ピマーイ遺跡から 神秘的なエネルギーをチャージ。 地球の元気玉、製造中。 ピマーイの街には かつて四方を石の城壁で取り囲んでいたことを示す門が 北、西、南に残っている。 聖域の壁も今では大半が失われているが そんな当時の名残から ピマーイ遺跡公園の敷地内がかつてのクメール帝国の聖域というのではなく 実はこのピマーイの市街地全体が聖域だったのだろうと推し量る。 このピマーイの街のメインストリートも 南門(プラトゥー・チャイ;勝利の門)から続く中央神殿までの参道ではないだろうか。 今ではそんな聖域がピマーイの街並みに溶け込むように取り込まれて 遺跡の街らしい雰囲気を醸し出している。
by satoshi_0813
| 2011-03-05 22:53
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